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「OBOGインタビュー企画」 Cafe&Diner Dear'sオーナー 高平一弘さん(91期生)インタビュー

神戸市でダーツバー「DEARS」を経営する高平さんが、店のコンセプトの原点である学生時代のサークル活動、ダーツとの出会い、そして現在の学生支援や将来の展望について語るインタビュー。学生時代の仲間との経験が、現在の事業や人生観の根幹を成している。

 

 

【ダーツバー「DEARS」の原点とコンセプト】
高平さんが神戸市東灘区で経営するダーツバー「DEARS」のコンセプトは、自身が高校生の時から映画の影響で憧れていたアメリカンダイナーの世界観にダーツを組み合わせたものである。店の立ち上げの原点は、大学時代に所属していたテニスサークル「SOMEDAY(サムデイ)」の冬合宿に遡る。その際、宿泊施設の一室を使い、近所のスーパーで安い酒を仕入れて、先輩や後輩に振る舞う「バーテンダーごっこ」を行った経験が、現在の事業のきっかけとなった。
特筆すべきは、店名である「DEARS」が、高平さん自身ではなく、サークルの仲間たちが当時流行していたお笑いのギャグから派生させて考案したものである点だ。仲間たちは「お前が独立するならこの名前でいこう」と決めており、41歳で独立した際、高平さんは迷いなくこの名前を採用した。店では、バーテンダーとしてのこだわりからお酒を丁寧に扱うことはもちろん、店全体に流れる「空気感」を最も大切にしている。他の客の楽しむ空気を乱さない配慮を求め、その独特の雰囲気を守ることを重視している。

【ダーツとの出会いとダーツサークル設立支援】
ダーツとの出会いは、飲食業の前職で経営管理室に所属していた時に遡る。ある日、不採算店舗の業態変更案としてダーツバーへの転換を提案する営業担当者の話を聞くことになったのが最初のきっかけだった。その後、実際に営業担当者に連れられて複数のダーツバーを訪れ、サラリーマンやOLが楽しそうにプレイする光景を目の当たりにし、ダーツの魅力に惹きつけられた。これがきっかけで、プライベートの趣味としてダーツを始めることになった。
独立してアメリカンダイナーをコンセプトにした店を開く際、当初はピンボールマシンやジュークボックスの設置を考えていたが、設備投資の課題があった。その時、妻から「あれだけ真剣にダーツをやっていたのだから、ダーツを置けば良い」と助言され、導入を決定した。店で提供するのは単なる遊びのダーツではなく、柔道のように礼儀作法を重んじる「スポーツダーツ・競技ダーツ」である。この奥深い世界観を通じて、現代の学生たちに熱意を持って取り組める経験を提供したいという思いが強くなる。自身の充実した大学生活と比較し、彼らに就職活動でも語れるような「本気で打ち込んだ経験」をさせたいと考え、「ゼロからサークルを立ち上げてみないか」と提案。その熱意に共感した学生たちが仲間を集め、ダーツサークルが設立されるに至った。

【学生時代の経験と就職活動】
高平さんにとって、大学生活のモチベーションと最も大切な思い出は、サークルの仲間と過ごした時間にあった。「一限・二限を頑張れば、食堂で楽しい仲間と昼飯が食える」という思いが、大学へ通う原動力だったと語る。特に、休講の掲示を仲間と確認しに行き、そのまま学食に集まっていた日常が、学生生活の核となる思い出として記憶されている。
就職活動においては、飲食業界で企画やマネジメントに携わりたいという明確な目標があったため、活動の開始は周囲より遅かった。戦略として、飲食業だけでなく、店長やエリアマネージャーといった役職が存在する家電量販店やスポーツ用品店なども視野に入れて活動を進めた。内定を得た後は、その会社に自ら願い出て、卒業までの期間、社員の補助としてアルバイトを開始した。この実質的なインターンシップ経験を通じて、入社前から多くの店長やエリアマネージャーと顔見知りになり、入社式では知らない人がいないほどの人脈を築くことができた。この積極的な行動が評価され、後日談として、配属先を決める会議では各部署の部長が高平さんの取り合いをしてくれたというエピソードも語られた。
【人生観を形成する三つの座右の銘】
高平さんの行動指針となっているのは、学生時代にサークルの先輩から受けた言葉に強く影響された三つの座右の銘である。これらはインタビューにあたり自身の経験を棚卸しする中で、自らの核として自然に浮かび上がってきたものだと語る。
一つ目は、大学1回生の時の3回生の先輩からの「反省はしても後悔はするな」。行動した結果に対する反省は成長に繋がるが、何もしなかったことへの後悔はすべきではないという教えである。二つ目も同じく先輩からの言葉で、「自信は持っても過信はするな」。これら二つの言葉は、失敗を恐れずに挑戦する姿勢の基盤となっている。三つ目は、ダーツなどの競技を通じて得た「勝っておごるな、負けて腐るな」というスポーツ精神論である。これらの指針は、ビジネス、人間関係、そして学生への指導に至るまで、あらゆる場面で一歩前に踏み出すための重要な軸として機能している。

【将来の展望と母校・同窓会への期待】
高平さんは、学生たちと連携し、ダーツが持つ「深夜」や「酒」といったダークなイメージを払拭することを目指している。その具体的な構想として、関西圏の大学に点在し始めたダーツサークルを一つの団体として組織化し、スポンサーを付けて「関西学生ダーツ連合」を設立するサポートをしたいと考えている。学生が主体的に活動し、自身は事務局としてそれを支える役割を担いたいと語る。
その一環として、母校である桃山学院大学にもダーツサークルが誕生することへの強い期待を示している。もし同窓会の理事などを通じて大学側と連携できる機会があれば、週に一度のペースで講師として大学に赴く意欲もある。そして将来的には、自身の店で「甲南大学 対 桃山学院大学」といった大学対抗戦が実現することを夢見ている。また、新たに発足予定の同窓会「神戸支部」の立ち上げに対しても、協力できることがあれば喜んで参加したいという前向きな姿勢を見せた。最後に、学生へのメッセージとして「後悔しないように、今やるべきことに一生懸命取り組んでほしい」と語り、失敗を恐れず挑戦する勇気を持つことの重要性を伝えた。

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